
納得のお買い物、暮らしに寄り添う家具を低価格でー株式会社ビッグウッドインタビュー
物価高に伴い、「高品質×低価格」で社会的に注目を集めるオフプライスストア。
株式会社ビッグウッドは「家具」をお求めやすい価格で販売することで、お客様に喜びを提供している企業です。創業40周年を迎える中、時代に伴い変化する家具への需要に応える姿勢や、変わらず大切するお客様への想いについてお話を伺いました。
▼インタビュイープロフィール
株式会社ビッグウッド 取締役第一直営事業部 部長
平井広幸(ひらい・ひろゆき)さま
▼ビッグウッド株式会社とは?
全国55店舗を運営する、家具に特化したオフプライスストア。
目利きのプロが優良家具を厳選して仕入れをおこなう。
店内を巡って出会う、家具の宝探しへ
ーー本日はよろしくお願いいたします!同じオフプライスストアとして注目していたビッグウッド様にお話を伺う機会をいただけて嬉しいです。早速ですが、ひとつの空間に家具がぎっしりと陳列されており圧巻です。
- 平井さま
こちらこそよろしくお願いします!
ビッグウッドの店舗は広い面積がないので、商品を高く積み重ねる「立体陳列」をしているんです。
店内を見渡しても、奥の商品までは見えないようになっていますよね?
実はこれが「宝探しのようなワクワクする感覚」に繋がっています。
「大量の商品を展示するにはこの方法しかない」という理由で立体陳列を始めましたが、店舗を歩き回っていただくことで、初めてお気に入りの商品に出会えることが強みだと思っています。
ーー「宝探し」という言葉は、オフプライスストアのキーワードでもありますよね。
家具は生活に欠かせないものですが、どうしてもお値段の張るイメージでした。だからこそ、並んでいる商品の安さが衝撃的です。
- 平井さま
確かに、家具は他の生活必需品に比べてお値段が張るので、気軽に購入できる価格は珍しいですよね。ですが、長く生活を共にするものだからこそ、安いだけでは買っていただけません。
目利きのプロが厳選した家具を仕入れて、「良いものを、お安く提供すること」でお客様に喜んでいただいています。
ーー良いものが安く手に入る。お客様にとって、これ以上に嬉しいことはありませんよね!
安さの秘密は、こちらの店頭POPに書いてあるとおり「訳アリ品」「廃盤品」というところでしょうか?
- 平井さま
そうですね。
傷がある商品や廃盤になった商品、展示品をそのまま仕入れることもあります!取り扱わないのは、中古の商品くらいですかね。
安さの理由をはっきりと説明することは必要不可欠だと考えているので、商品POPにもわかりやすく記載しています。タイミングによっては、どうしてもスタッフが直接ご説明できないこともあるかと思います。ふらっと入店してくださったお客様が、安さの理由に不安を抱かないよう、POPで工夫しています。
今後も、より分かりやすい形へ改良していく予定です。
ーーお客様目線の素晴らしい工夫ですね。家具店には明確な目的を持って来店する方が多いイメージでしたが、ふらっと立ち寄るお客様も多いのでしょうか。
- 平井さま
オフプライスストアなので、店頭のキャッチコピーを見て「何かお得な商品があるのかな」と軽い気持ちで覗きに来てくれるお客様も多いですよ。
「買うつもりじゃなかったのに!」「お金持ってきてないよ」といった言葉をお客様からいただくことが多く、それが何よりの喜びです(笑)
やはり、割引率の高い商品ほどお客様のリアクションがいいですね。
割引率が高いものほど欲しくなってしまうという心理は、やはりあるのでしょうね。
ーーまさに宝探し!予想外の素敵な商品に出会って購入されるお客様が多いんですね。
創業40周年とお聞きしましたが、当初からオフプライスストアというビジネスモデルでしょうか。
- 平井さま
創業から約10年間は、割引のない通常の家具販売をしていました。
「どこの家具屋もやっていないことをやろう」という意気込みで、傷のある商品を試しに安く販売してみたら、想像以上にお客様に喜んでいただけたんです。
それをきっかけに、現在と同じように訳アリ商品を割引価格で提供するようになりました。
当初は「ファクトリーアウトレット」や「リテールアウトレット」と呼ばれていましたね。時代の変化とともに、現在の「オフプライスストア」という名称へと変わっていきました。
ーー同じビジネスモデルでも、時代によって呼ばれ方が変化しているということですね!
お客様の「欲しい」に寄り添った販売力
ーー自社開発商品(PB)も取り扱っているそうですね。先ほどマットレスも試させていただきましたが、是非買って帰りたいと思うほどでした。
- 平井さま
PB商品は昔から取り扱っていますが、最近はさらに力を入れています。
これまで開発した商品は、どれもヒットしていますね!
長年の店長経験と豊富な家具知識を持つバイヤーが、商品開発を手がけています。だからこそ、お客様の心をつかむことができているんだと思います。
お客様からいただいた声を取り入れ、常に最新のニーズを把握することを大切にしています。
ーー外れ無しでヒットを生み出すとは、さすがですね。私が他店舗へ伺った際も、お客様に寄り添った接客が印象的でした。
- 平井さま
接客を大切にしているので、そこを褒めていただけると嬉しいですね。
話すことが好きな人が集まる社風なので、そう言っていただけるのかなと思います。
また、オフプライスストアは新しい商品がどんどん入荷するので、商品知識をアップデートし続けることが必要です。そのため、店舗ごとに毎週勉強会を開催しています。バイヤーが商品情報をまとめたメモを送ってくれることもありますね。
お客様には納得して購入していただき、商品を少しでも長く大切に使ってほしいという想いがあります。
ーーお客様、そして販売する商品にも愛情を持って働かれていることが素敵です。ファンになるお客様も多いのではないでしょうか。
- 平井さま
そうですね、一度購入されたお客様がリピートしてくださることも多いです。
たとえ欲しいものが見つからなかったとしても、お客様の「こんな商品があったら欲しかった」という声を聞き逃さないようにしています。
そのような需要のある商品をバイヤーに伝えて、仕入れに繋げるよう連携を取っています。
ご希望の商品が入荷した際にはお客様にご連絡を差し上げるのですが、「こんなことまでしてくれるの!」と感動していただけるんですよ。
ーーわざわざ探してくれたと思うと、お客様としても嬉しくてたまりませんよね。オンライン販売もおこなっているかと思いますが、そちらではどのようにお客様と向き合っているのでしょうか。
- 平井さま
ネットモールは全国のお客様にご利用いただいています。
未出店地域のお客様も、テレビ報道を通じて知っていただくことがあるようです。
「自分の目で商品を確認してから決めたい」という方ももちろんいらっしゃるので、お近くの店舗へ取り寄せて実際にご覧いただくこともありますよ。
もちろん、気に入らなければ購入の必要はありません!
「安いだけではない家具が買える」という点に、多くのお客様が魅力を感じてくださっているんですね。
「高品質×低価格」で家具業界を生き抜く
ーービッグウッド様はメディアでも数多く取り上げられ、大変盛り上がっている時期かと思います。家具業界全体の動向としてはいかがでしょうか。
- 平井さま
時代とともに、家具に対するニーズが変化していることを肌で感じています。
高級家具店が次々と閉店しているのが現状です……。
高級志向は、今の時代には合っていないのだと思います。
一方で、単に安い商品を並べるだけで売れる時代も終わりました。
やはり、低価格でありながら品質の良い商品を提供できなければ、生き残っていけないのだと思います。
ーー安さと品質の両立が必要不可欠になっていくのですね。
今回の取材テーマは「OFF」。ビッグウッド様にとっての「OFF」とは何でしょうか。
- 平井さま
価格の「OFF」。どこよりも安く提供することは、やはり譲れませんね。
さらに、アウトレット品だからこそ生じるお客様の不安を「OFF」することも大切にしています。
接客や店頭POPで安さの理由を明確に伝え、お客様に安心してお買い物を楽しんでいただくこと。それが私たちの「OFF」だと考えています。
ーービッグウッド様らしい、お客様の気持ちに寄り添った「OFF」ですね。
最後に、これからどのような未来を描いていきたいとお考えでしょうか?
- 平井さま
現在55店舗を運営していますが、これからさらに店舗数を拡大していくつもりです。
「2033年までに、47都道府県すべてに出店する」と決めています。
また、お客様のニーズに応え、家具レンタルのサブスクリプションサービスの導入も検討中です。
もちろん、様々なイベントを企画し、既存のお客様にもよりお買い物を楽しんでいただけるように工夫していきます!