「楽しむだけで社会貢献」安さとワクワクを叶えるオフプライスが届ける新たな買い物の形

「楽しむだけで社会貢献」安さとワクワクを叶えるオフプライスが届ける新たな買い物の形

年々過酷さを増す猛暑に、季節外れの暖かさが続く冬。わたしたちの日常でも「気候変動」を身近に感じることが増えました。

 

気候変動の大きな要因とされているCO2排出を引き起こす原因として、いま「廃棄ロス」に世界が注視しています。

 

この課題を解決するために、知ってほしいひとつの選択肢があります。

 

それが「オフプライス」です。お財布に優しくワクワクするお買い物体験が、いつの間にか地球環境を良くすることにつながっている。そんな新たな買い物の形として、少しずつ国内での注目も集まっています。

 

「アエナ」は2004年に創業し、「医療や介護に頼らず、誰でも健康で美しくいられる社会を実現する」をビジョンに掲げる国内店舗数No.1のオフプライスストアです。現在では関東・関西を中心に110店舗を運営しています。(※2024年3月29日時点)

 

この記事では編集部の岡崎が、アエナでの取り組みを例に、オフプライスの基本的な解説から、国内での活動事例、そして未来への展望までご紹介します。

 

廃棄の解消とお客様の体験から好循環を生み出す、オフプライスの仕組み

そもそも「オフプライス」とは? 

オフプライスとは、企業・ブランド様が抱えていらっしゃる余剰在庫を買い取らせていただき、お求めやすい価格で再販売する業態のことを言います。アエナではメーカー小売希望価格に対して30-90%程度の大幅な値引き率でお客様へと販売をしています。

 

パッケージ変更、リブランディング、賞味期限が迫っているなど、在庫になったご事情は様々ですが、いずれも良い品質で、お客様に愛される可能性をたくさん秘めた商品たちす。

 

価値ある商品を廃棄せず、あらゆるお客様に新しい出会いを生む“オフプライススキーム”は体験格差の是正・気候変動問題の解消につながります

 

すでに浸透している「アウトレット」「ディスカウントストア」「リユースショップ」との違い

アウトレットは「特定のブランド」の余剰在庫を扱い、安く販売する業態です。またディスカウントストアは新品の「売れ筋商品」をまとめて仕入れて、安く販売しているのが特徴ですね。リユースショップは「中古の商品」を扱って販売しています。

 

一方、オフプライスストアは「複数のブランド」の「新品の余剰在庫」を一同に仕入れ、販売していることが大きな違いです。アエナが一つのショッピングモールであると捉えていただくとイメージしやすいかもしれません。

 

販売価格を大きく値下げできる理由

オフプライスストアでは、商品がいずれも「余剰在庫」のため、企業・ブランド様のご協力のもと安価で仕入れをさせていただいています。その結果、お客様への販売額も通常より大きく値下げすることが可能になっています。

 

大幅な値下げを承知の上で企業・ブランド様がわたしたちに商品を託してくださることは本当にありがたいことです。「大切に作っている商品を、最後までお客様に届けたい」という思いがあるからこそ、新たな輝き方の選択肢としてオフプライスという道を支持いただいているのだと考えています。

 

オフプライスは国内でどれくらい浸透している?

発祥の地であるアメリカでは、主流な考え方になっていますが、日本での認知率は20%程度に留まっており、まだあまり浸透していません

参照:【アエナオフプライス実態調査】拡大するオフプライスストア、5人に1人は業態認知

現時点ではアパレル、日用品、化粧品、食品、家具など、大きく4〜5カテゴリのオフプライスストアが誕生しています。

 

アエナで扱う商品は、店舗として掲げる「キレイと元気のオフプライスストア」を実現するものが中心です。具体的に挙げると、コスメ、化粧品、スキンケア、食品などで、さらにカテゴリの幅を広げている最中です。

 

オフプライスが世の中の新しい選択肢になるために大切なこと

ブランドを守るための、コミュニケーションの工夫

 

商品に対して思い入れのある企業・ブランド様が、ブランド毀損を恐れることが一番のネックです。本来売りたい旬の売れ筋商品が売れなくなる、通常の価格が崩れるなど、大事に守ってきたブランドが壊れる懸念から、二の足を踏まれるケースがあります。

 

その懸念を払拭するために、わたしたちはまずメーカー様との信頼関係を築くことを何よりも大切にしています。しっかりと対話を重ね、商品に関するご希望を伺います。

 

「一期一会の出会い」を楽しめるお買い物体験を目指す

余剰在庫を扱うという業態の性質上、今欲しい商品が必ずしも揃っているわけではありません。期待を持ってきていただいても、求めているものがない場合ももちろんあります。

 

在庫が限られているのがオフプライスの弱点ではありますが、裏を返すと「一期一会の商品と出会える場」であると捉えることもできます。

 

その場でどんな商品と出会えるか、宝探しをするようにワクワクするお買い物体験を楽しんでいただけるよう、新たな店舗づくりの設計を進めているところです。

 

日頃からアエナを愛用いただいているお客様の中には、毎週店舗を訪れて、見つけた商品をSNSでシェアしあっている方もお見かけします。

 

「わたしはこんな商品に出会えたよ!」「わたしも買いに行こう!」などコミュニケーションが生まれる様子は、まさに私たちが「オフプライスをやっていてよかった!」と思う瞬間です。

 

今後日本ではどれくらいオフプライスが浸透するのびしろがあるか?

アメリカのオフプライス市場は、過去15年間で市場が3倍に成長している注目業態です。スマートフォンやマッチングアプリのように、海外で盛り上がっている市場は日本に参入後急拡大する可能性が高いと言われています。

 

オフプライス事業を始めて9年、これからアエナが目指す未来

2015年から先駆けてオフプライス事業を始めた理由

 

2015年当時、オフプライスはアメリカにしか存在しない業態でした。

 

もともと弊社は「アンチエイジング」を切り口に事業を展開しており、「良い新品を標準価格で売る」ビジネススタイルでした。そんな中で当社の商品をお値打ちでお出しする機会があったのですが、とてもお客様が喜んでくださったんです。

 

その経験を経て、これまでと方向性を変えて安い商品ラインナップも作ってみたのですが、まったく売れなかった。そこで気づいたのは、お客様は「いいものを安く買うこと」を求めているんだということでした。

 

そしてその後、取引先のメーカーとのコミュニケーションの中で「困っている在庫」を知ったことがオフプライスに踏み出すきっかけです。メーカーの「余剰在庫」を買取り、安価に販売することでお客様満足のみならず環境破壊など様々な課題を解決する手段であり「いいものを安く」を実現するビジネスモデルだと感じたことから事業を転換しました。

 

アエナが未来に向けていま、取り組んでいること


私たちはオフプライスのリーディングカンパニーとして、いますぐにすべきは「オフプライスを世の中に知ってもらうこと」だと考え、二つの取り組みをスタートさせました。

 

一つ目は、私たちが実現したいvisionの捉え直しです。ビジョンマップとコーポレートステートメントを作成し、従業員・顧客・メーカー様などあらゆるステークホルダーへと私たちが目指す世界が伝わることを目指しています。

 

 

二つ目はメーカー様との結びつきの強化です。自社だけではなく、賛同いただいているメーカー様と一緒にオフプライスを広めたいと考えChoose a Tomorrow Projectを立ち上げました。

すでに70以上のブランドの皆様にご参加いただいていますが、オフプライススキームで社会課題解決に取り組む「意思表示」をする場として、さらに広げたいと考えています。

 

オフプライスが浸透した社会の実現に向けて、アエナが達成したいこと

 

アエナでは、メーカー様から年間5700万点ほどの余剰在庫をお預かりして、日々お客様にお届けしています。公式LINEのご登録者は現在220万人、この2年間で一気に100万人以上の増加がありました。

 

公式LINEのご登録者はアプリや店舗を頻繁にご利用いただく方と捉えると、年々多くのお客様のお手元に商品をお届けできるようになっていると言えると思います。

 

今後の目標はまず、1万店舗の達成です。そして出会うお客様の数を増やすことと並行して、「なぜこの安さなのか」をしっかり知っていただくための取り組みをしていくことで、オフプライス業界をより社会に浸透させていく存在になりたいです。